2017年6月16日金曜日

【新歓企画その1】 新歓目白台巡検


 こんにちは。つくばのひとです。更新が大変遅くなってしまいましたが、4月中旬に行いました新歓巡検の報告をさせていただきます。

 

◇新歓目白台巡検

 新歓巡検第一弾は早稲田キャンパス周辺。「これから生活を送るキャンパスの周辺にもおもしろい地理的スポットがある」ということを「巡検」という形で新入生の皆様に知っていただくのがねらいです。

 

 ○ルート

 大隈講堂前→神田川→水神社→目白台→富士見坂→甘泉園→水稲荷神社

 

.早稲田の地誌

 早稲田キャンパスは武蔵野台地(山の手台地)と神田川の沖積低地に位置し、明治時代までは江戸・東京の郊外地域として「早稲田田んぼ」と呼ばれ田園地域となっていました。明治後期からは東京の人口増加とともに都市化が進みました。正門前の道路がかつての区域となっており、早稲田キャンパス側が淀橋区、大隈講堂は牛込区でした。

大隈講堂
 
 

.都電荒川線・早稲田アパート

 馬車鉄道から発展した都電は1970年代初めまで東京区部に網の目のように張り巡らされていましたが、高度経済成長期を経て自動車が普及し、1972年に荒川線を除き廃止されました。線路の大部分が専用軌道であること、代替バスを運行できるような広い道が少ないこと、沿線住民から存続の強い要望があったこと荒川線が残った主な理由です。

 都電早稲田駅の近くにある都電早稲田アパートはかつての都電の車庫用地を転用したもので、一階部分は都営バスの車庫として使われています。都内にはこのように都電の車庫跡地を再開発したアパートや行政施設が複数あります。
早稲田アパート

                      
都電早稲田駅


           
.神田川

 井の頭池に端を発し、武蔵野台地を開削しながら隅田川に合流する神田川沿いには印刷・出版業の集積が見られます。情報志向型のこれらの産業は都心に近い場所に集積しようとする中で、川沿いであるため洪水の危険性が高く地価が安かったこの地域に集積しました。

 
印刷業の集積



 神田川は江戸時代には上水の供給源にもなっていました。洪水が頻発したために河道改修が進み現在は直線的に流れていますが、行政区画は以前の曲流していた頃に定められたために入り組んでいます。
河道が改修された神田川
 

 神田川によって開析された谷は北側が急傾斜、南側が緩傾斜である非対称谷となっており、北側の胸突坂、南側のグランド坂を比較するとよくわかります。
 
胸突坂

 胸突坂のそばにある水神社は、神田上水の取水口である関口水門の守護神をまつる神社で、上水の恩恵にあずかった神田、日本橋方面からの参詣者が多かったそうです。早稲田田んぼや目白台の椿山を控え、富士山の眺めもある田園地帯で、江戸時代は行楽地であったと言われています。

 

.文京区立目白台運動公園

 田中角栄元首相の「目白御殿」とよばれた邸宅跡地の一部で、角栄氏の死後、相続税の支払いのために売却され、運動公園が整備されました。残った土地には現在も角栄氏の長女・眞紀子氏の私邸があります。

 

.富士見坂

 富士山が見える範囲の崖にはいたるところに「富士見坂」の名前は存在し、その数は東京23区内だけで20箇所以上もあります。ここで参加者一同で集合写真を撮影しました。

 
現在はビルが林立し富士山を見ることはできません

.甘泉園公園

 1774年に徳川御三卿のひとつ、清水家によりつくられた庭園で、昭和の一時期は早稲田大学が所有していた時期もありますが、現在は新宿区が管理しています。もともとは台地のへりの湧水を利用していましたが、現在は枯渇し電動循環流水で人工的に水を循環させています。

 

.水稲荷神社・富塚

 941年、現在の早稲田キャンパス9号館付近に稲荷大神を勧請し、江戸時代には「水稲荷」と呼ばれ消防関係者や水商売の関係者が多く参詣しました。1963年に早稲田大学のキャンパス拡張のため土地を交換して現在地に遷座しました。
 境内には「富塚」と呼ばれる富士塚があり、「戸塚」の地名の由来になったとも言われています。

 ○富士塚
 江戸時代中期以降、富士山を神格化し崇拝する富士信仰が盛んになり、富士登山がかなった一部の人が持ち帰った富士山の玄武岩を積み上げ、富士山に行けない人々でも身近に信仰できる「富士塚」を各地に作りました。


水稲荷神社



富塚
 

  このように、大学の周りを少し歩くだけでさまざまな地理的スポットを見つけることができます。普段よく見る風景でも、「なぜそうなっているのか」を考えるととても深くまで掘り下げることができます。皆さんも身近な風景・地形に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。     










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